高血圧患者では低カリウム血症が耐糖異常の原因に

高血圧症とは、血圧が正常範囲以上の高い値を維持した状態で、生活習慣病の一つです。症状自体には痛みなどの自覚症状が現れないため、虚血性心疾患や脳卒中、腎不全を引き起こす重大な状態であると言えます。
アメリカでは、1995年に成人全体の中で24%が高血圧と診断され、その中で53%と実に半分の人が降圧剤を服用していました。日本においても、約4000万人もの患者がいると言われています。
日本高血圧学会ではこの症状とする基本となる基準を設けており、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上を保った状態としています。しかし、最近の研究により血圧はたかければ高いほど、高脂血症や糖尿病なとの合併症を引き起こすリスクが高まることが分かってきたため、収縮期血圧は120mmHg未満が血管にとって負担が少ないレベルとしています。
2015年5月に行われた日本糖尿病学会において、血清カリウム低値は2型糖尿病(肥満などが原因で起こる先天性以外の糖尿病)の発症リスクを高める危険因子であると発表されました。ここで注目されたのは、低カリウム血症に該当しない正常範囲内の血清カリウム低値であっても、2型糖尿病の発症リスクが増加するという点でした。この症状は、血液中や細胞の外に存在するわずか2%のカリウムが、正常濃度である3.5~5.0mEql以下に低下した状態をさします。
これまでは健常者では、この症状がインスリン分泌を低下させた耐糖異常の原因となる可能性があるとし、また高血圧患者では、利尿薬の服用によって起こるこの症状が、耐糖異常と強い関連があり糖尿病発症リスクを増加させると示しています。耐糖異常とは、正常型と糖尿病型のいずれにも属さない群で、別名「糖尿病予備群」とも言われています。
今回の研究結果により、2型糖尿病の予測因子となり得るとして臨床などの現場での活用の可能性があるとしています。

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